靴の話
靴がめちゃ好き。
主にスニーカー。革靴も好きだけど、紳士靴はサイズ的にもとても履けないし、理想の製法のレディース靴なんてオーダーメイドでもできるかわからないから深掘りしすぎないようにしている。嫉妬でめちゃめちゃになるから。
電車に乗るときに人の靴見るのがめちゃくちゃ楽しい。
移動中とかでも良いけど、電車は色んな目的地の人が乗り合わせるから雑多な上、みんな足が止まってるから見易いので。
個人的に服よりよっぽど個性が出ててわかりやすい。靴に対してどういう関心があるか無いかわりと顕著に出ると思う。
下ろしたてレベルのビッカビカの白いスニーカー履いてるとやっぱりオ!と見ちゃうし、手入れ行き届いた艶々の革靴履いてる人は大体他も行き届いてるオシャレさんが多くて感心したり。
逆に履き込んでるやつは「お気に入りなんだな」と勝手に想像して楽しんだり。
変わったデザインの靴は「何だそれどこの!?」ってウキウキする。
その靴可愛いな、そのスニーカー見たことないな、鞄とお揃いにしてるんだ、靴下合わせんの上手いな、とか。
人の履いてる靴、無限に見れるな。自分で選ばない靴が世にごまんとあるのをひしひしと感じる。最高。
自分がこの人生のうちで履けない靴をみんなそれぞれが履きこなして楽しんでいて欲しい。
何でこんな靴好きなんだろうな?を掘り下げてみて、多分キッカケになってるのは小学生低学年の頃の体験な気がする。
当時、姉妹や幼馴染の中でも抜群にチビだった上、そんなに裕福でも無いし今みたいにプチプラの服なんてそうそう無い時代もあって「お下がり」を身に付けるのが当たり前だった。
年子の姉とお揃いの服も何着かあったが「お揃い」以外は幼稚園の制服含めてなんでもお下がり。
そんな中、初めて「自分の為に」買い与えられたのが靴だった。
今でも覚えてる、白地にツヤツヤのオレンジのラインが入ったキッズ用のスニーカー。
子供用運動靴としてよくあるデザインの、ジャスコかサティかそういうところで買った量産品。
そんなの全然関係なくて、本当に本当に嬉しくて嬉しくて、飛んで跳ねて眺めて周りにも自慢しまくって大のお気に入りになった。
どこに行くにも、何をするにも、ずっとずっとその靴ばかり履いた。
履いて、履いて履き倒して、そのうち靴底の凹凸は消え果て完全にフラットになった。
スニーカーの底は無くなりすぎると摩擦係数が逆にイカれて滑り台の滑る方を下からノーハンドで徒歩で上がれるようになる。なった。登って幼馴染から称賛を浴びた。謎。子供の価値観。
そこまでくると、流石に親からも「次の靴にしよう」「お下がり貰ってあるしそっちにしよう」と提案が出る。
そんなの一切聞き入れなかった。ボロになってもこの靴の方が輝いて見えた。
まだまだ履いて、履き倒して、最終的に靴底がなくなったところが穴が空いて、完全におしまいになった。とうとう靴は捨てられた。
あそこまで靴底擦り減らしたこと、人生であの時くらい。
最初の体験の影響はデカいかもしれないな、とちょっぴり思う。
あんなに気に入ったの、「おさがりじゃない」のもそうだけど、「自分の足に合う靴」の体験もあるのかなと今の自分は考えている。
子供あるあるだと思うけどデカい。子供は成長早いから〜つってデカい靴履かせられてるのもある。お下がりで貰う靴は軒並みカパカパだった。
買い与えられた靴はマジックテープをギュッと閉めると今までの靴よりずっと歩きやすかった。しかも履き倒して自分の足の形に沿っていき、成長も含めサイズもより合い後半フィット感は随一になった。
実はこの靴ピッタリ!って経験が殆どない。
スニーカーやブーツの靴紐を縛れる靴やくるぶしより上にある靴で誤魔化し生きてきた。
足のサイズは小さい(22.5)が、まだ量産規格にあるレベル。
その規格を履いてなんでか緩い、ガバガバ。履けないなんてのはザラ。
それより小さい靴は足の長さが収まらなくて痛い。
踵は絶対カパカパ浮く。
ストラップのないヒールなんて歩けるレベルに無いから絶対に無理。
インソールで調整すると少しマシだけど、それでも靴擦れはする。
多分よくある話だとは思う。ヒールなんか靴擦れは必須、みたいな。
なんか腑に落ちなくてネットで色々調べてなんとなくこれか?という原因。
ワイズ、いわゆる足幅がバカ細いことがわかって納得した。素人の計測だけどAだった。
「足囲」や「ワイズ」の測り方でggると出てくるのでやってみるのオススメ。
市販の婦人靴は基本「ワイズ2E~4E」が多いのでビビり散らかすよ。バリエーションの少なさに。
AとかBはセミオーダーかオーダーメイドになるらしいから、もうちょい下調べと試し履きしていきたいですね。
結局「自分にピッタリの靴」に対する幻想をずっと抱いているのかもしれない。
紳士靴の方がデザイン好きなんだよな~スニーカーも革靴も。
無いものねだりは憧れを加速させるねってところで。
キリがないので、この辺で。